'03-'04 LIGA~CL~SerieA


03-04シーズンも欧州サッカーはアツイ。チャンピオンズリーグはバイエルン・ミュンヘンとレアル・マドリーなどという屈指カードがあるが、ロンドンでまとめて2試合を見られるお得さを選び、さらに各国リーグをプラスした12日間、計7試合の観戦旅行へ。(ローンまで組んで飛び立ってしまった...無謀なアホ...サッカーおばかさん全開である)

気が付くと雲海が広がっていた。

金曜の夜、エールフランス、パリ・シャルル・ドゴール行きは無事に離陸していた。珍しく離陸が遅れて待たされる間に、うとうとと眠ってしまったようだ。ひとまず日本よ、Ciao!...と言うこともなく。夕方まで仕事だった疲れもあって何だかいつもよりも眠気が優先。真夜中に機内食を食べるのも何だかな~と思いつつ無理やり食して(なんせ旅行中にまともな食事をする事が少ないので)シャンパーニュをお持ち帰りに貰い、寝に入った。

約11時間後、まだ暗いパリ・シャルル・ドゴール空港に到着。到着のFターミナルからBターミナルへ移動するためのバスもまだ動いてはいない。待合室でぼーーと待ち、空が明るみがかってきた頃ようやく空港が動き出した。ターミナルを移動して乗り継ぎ便のイベリア航空に乗り込み、まずはスペインへ。

@Valencia

午前9時過ぎ、ヴァレンシアのマニセス空港に着いた。......暑い。3月なのに太陽が燦々と降り注ぐ。さすがスペインである。インフォメーションで空港バスの詳細を訊き、乗り場でまたボーっと待つ。空港から市内へのバスはローカル線の近郊バスが30分ごとに一本。待つ間、職員の兄ちゃんが声をかけてきたりする。片言のスペイン語で、「私は日本人」「スペインは初めて」ついでに「ヴァレンシアのサッカーを見に来たの」とも伝えたかったが、いかんせん語学力がないので伏せておいた。

バスは近郊の村を抜けていく。輝ける太陽とオレンジ色の屋根からつながる白壁。ヴァレンシア的。ゆったりゆらゆら、街中の家並なんかを眺めながら、スペインを実感。そのうちに中心部のバスターミナルに到着。そこからタクシーでホテル・アストリアパレスへ。

ヴァレンシアの有名なファリャの火祭り。前祝の期間に入ったばかりの今日は、あちこちで祭事があって街はにぎやかになっている。夜も爆竹がうるさいらしい。そのイベントの一環なのか、ホテルのロビーはコスプレ?!の子供たちで溢れていた。数世紀前の貴族の衣装姿。かわいーー。

チェックインを済ませ、早々に今夜の観戦モードに着替えて街へ繰り出す。観光案内所で地図とか色々をGETし、試合前にヴァレンシアのチームショップに立ち寄るべく探し歩く。歩くが、いかんせん地図と道が当てはまらない。それとも単に方向音痴なのか?1時間くらい歩き回ってようやくショップに到着。アイマール仕様の2ndオレンジユニを購入して、いざスタジアムへ。

~ヴァレンシアvデポルティーボ・ラコルーニャ~

地下鉄5号線のAlgon駅の出口階段を上ると正面にAmstelの看板。近代的な、どでかいスタジアム・メスタージャは目の前だった。腹ごしらえをするために名物おじさんの店「マノーロおじさんのBar」に行ってみる。おー、キッチンの中に雑誌の写真と同じおじさんがいる。巨大なストローハットを被ったマノーロおじさんに一声ご挨拶。雑誌の切抜きを見せたら、懇切丁寧に対応していただいた。奥のテーブルでまずは一杯。一組の日本人グループが既にくつろいでいた。ちょっとびっくりしたのは、丁度その時、WOWOWの取材が入っていたこと。リーガエクスプレスあたりの撮影だろう。おじさんへのインタビューを横目で見学。太鼓を叩くパフォーマンスなども派手にやってくれたりして。いい人だー。店はヴァレンシアとスペイン代表の写真やグッズで埋まっている。サッカー一色の装飾が楽しい。3台のモニターで試合も見られる。エンブレム・タイル、サッカーボール型のLightは私も欲しいである。

店をあとにしてヴァレンシアショップを覗いていたら、選手バスの入待ちに出遅れた。駆けつけたらすでに選手は降りた後。こんなんばっかりである。とっとと入ろ。チケット売り場の兄ちゃんにゲートの入り口の場所を聞く。ホーム側1階、バックスタンドコーナー付近。試合は見にくいが選手は近い。生アイマールが超近い!デポルティーボの選手が出てくると一斉にブーイング。その激しさはハンパではない。第三者にはうるさいくらいだ。逆にホームチームには割れんばかりの拍手と歓声である。カニサレスが、生アイマールが目の前だ~。感無量TT。学生ブラスバンドが演奏しながらグラウンドを一周するオープニング・パフォーマンスが終わると、やがて選手入場。バックスタンド二階では白黒ボードを掲げ、大きな人文字で歓迎の挨拶。

試合開始。早々からヴァレンシアが攻撃的にデポルティーボのゴールを襲う。特にビセンテはキレていて、前からスペースに切り込んでスルーパスを送る。前半、際どい判定でPKを獲得。が、キーパーがセーブ。更に押し込もうとするがゴールならず。スタンド中で「何だよーー」(おそらく)と会話が飛び交う。惜しいチャンスを逃していたヴァレンシアにアクシデント!前半30分、アイマールが怪我で交代!

生アイマール、30分だけかよ!

ベンチに下がった彼の超悔しそうな顔が印象的だった。。

ふたたびPKを得たヴァレンシアは、ビセンテがきっちりと今度こそのゴール!

場内アナ「ゴール、ゴォール、ゴォォル、ゴーーール!(ウェイクアッぷトーンで)」

場内「ビセンテ!ビセンテ!」見事なビセンテコール大合唱!

前半1-0。

後半も終始ヴァレンシアペースだった。中盤4人のラインが壁を作り穴を作らないようにしていた。前線がDF2人を置き去りにゴール前スペースに走りこんだ。キレキレだったのはビセンテである。ミドルシュート、FKでポストに当てまくり(入れろよって話?)後半ロスタイム、左サイドからゴール前に切れ込んでゴール!(再びビセンテコール)さらに、今度は左に流れてゴール前のサンチェスに正確なクロス。サンチェスはヘディングできれいにGKの逆へ流して決めた。1-0のままロスタイムを迎え、それまでサポーターのイライラモードが充満していたスタジアムだったのだが、一気に2連続ゴールでいつのまにか3-0。イライラモードも吹き飛んだ。ビセンテは1アシスト2ゴール。当然MOMで、その夜の地元TVにも出演。私服に戻った彼はますますいい男である。

初のリーガ観戦。スタンドは歌ったり太鼓を響かせたり統制された応援はないけれど、みんなして審判に文句を言い、ミスを突っ込み、ゴールには一斉に選手コールし、常に一体感を感じた。独特の楽しい盛り上がりを体感した。これまた勝ったから余計である。そして何だか欧州モードに感化された自分がいた。ゴールポストに当たったシュートに周囲と同じように思わず「オウゥ!」日本じゃありえない。そんな自分に笑える。。

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