'98 France World cup  

★1次リーグ 日本vsアルゼンチン 

 ご存知の通り、チケット問題でプレミアとなったこの試合。

「うちの社長がしっかりと金庫に鍵をかけて、現地に運んでます」という添乗員さんの言葉どおり、私たちのツアーは、全員が現地でチケットを手にすることができた。

偶然にも"大会オフィシャル旅行代理店"(あとで分かった)なる会社に参加を申し込んだお蔭だった。オフィシャルは伊達じゃない。そこに参加できたのは、運が良かったとしか言えない。

6・14 運命の緒戦。パリ・モンパルナス駅からTGVに乗り、トゥールーズへ向かう。ん?駅構内でアルゼンチンのユニを着た二人組を発見!今日の敵も今は友(?)。数人の仲間とともに二人組との記念撮影。いい人だ~。

ここでようやくチケットを手にすることができた。ほんと良かったと合掌。

トゥールーズ到着。バラ色の街をブルーの軍団が移動する。そして運命の橋を渡る。橋の向こうに見える、ミュニシパル・スタジアム。橋の手前でチェックが入るので、この橋はチケットのある人しか渡れない。橋の手前はチケットが手に入らなかった人たちで溢れている。「Give me a ticket」と書いたプラカードが並ぶ。本当になんとも言いようのない気持ちだった。ごめんね~、応援頑張るからね~と繰り返し呟いていた。

入場口では地元の人の手作りと思われるアルゼンチンと日本の国旗が両面にデザインされた、小さな旗が配られた。ボランティア、運営の皆さんの心配りに感謝する。

スタンドは色々なお国の観客たち。日本サポーターの数は決してアルゼンチンサポに負けていない。ウォーミングアップに安室奈美恵さんの歌が流れたのは笑えたけれど^^;

いざ、キックオフの笛が鳴り響く。ゴール裏の観客席に紙ふぶきが舞った。C.ロペスもバティも日本のゴールに何度も襲ってきた。0-0が続いて、後半に入って少しだけ思ってしまった。引き分けるかもしれない、もしかしたら勝てるかもしれない。周りのフランス人たちも日本のサポーターと一緒に手をたたくようになった。気が付くとボールがころっと転がって、目の前でバティがシュートしていた。

0-1で、残り5分になっていた。
日本が何度となく目の前のアルゼンチンゴールに迫っていた。絶対、勝てるもんっ・・とぶつぶつ呟きながら、最後は祈っていた。歯を食いしばっていないと辛かった。

そして、0-1で試合が終わった。

終わった。負けた。引き分けられなかった。本当にあきらめていなかった。だから余計に悔しくなって涙が出てきた。

隣の外国人の男性が半べその私の肩をぽんぽんっと叩いて「ナイスゲーム!」と言った。

泣き笑いで親指を立てて応えた。


Perugia vs Venezia in 

レナト・クーリ・スタジアム 


中田選手と名波選手(のチームが)対戦する試合。二人一緒に観られるではないか。これは行かねばならぬ!ツアーより安くいけると踏んで(安直)初の海外観戦ひとり旅を決行した。一度、ツアー参加でPerugiaに訪れているから「何とかなるだろー」。
んで、本当に英語もイタリア語も駄目なくせに、辞書を片手にほとんど勢いでイタリアへ!

ローマから鉄道で約1時間、ペルージアに到着する。駅を下りるとタクシーでチェントロ・・・丘の上にある街の中心地へと向かう。

私も言われたよ「ナカータ」。

ホテルに無事にチェックイン。が、、、何だか待たされた。ルームメイクが完了していなくて、部屋に入れない?!

試合時間が迫っているのに、1時間近くロビーで待つ羽目になった。今回のペルージア入りは試合当日だったのだ。こういうリスクを背負うので当日入りは避けたいところだが、日程の都合で仕方がなかったのだな。ふええ。

チェックインの遅れが尾を引き、競技場到着が試合開始30分前になってしまった。

次はチケット引き換え...(現地で予約クーポンと引き換えだった)場所がわからないので、とりあえずスタッフの兄ちゃんに資料を見せながら聞く。

「25番てどこ?」

兄ちゃんは「××○×△」と教えてくれたようだが、要領を得ない私。う~~。すると、カモン、と示されたので後をついて行く。ひたすらついて行く。ぐるっと回って、なんとチームのオフィスまで連れて行き、オフィスの人にクーポンを見せて聞いてくれた。そしてまた金魚の糞のようについていくと、おお、チケットボックスに到着!結局兄ちゃんはそこまでずーっと案内してくれた。

本当に感謝!日本人がひとりでオロオロしているのを、見かねたか...(私はこのパターンが多い)そうして無事に試合観戦となる。

"日本人対決"と騒ぐ報道陣が詰め掛け、カメラのために二人のNは仕方なく握手って感じの試合前。近くのイタリア人のおっさんから新聞を渡される。見ると、日本語で書かれたヒデの記事が載っていた。その新聞をくれたらしかった。ちょっと感動。

試合が始まると、どんよりとした雲がピッチの上を覆ってきて、やがて真っ暗に。瞬く間にどしゃぶりとなり見るほうも見られないような状況のなか、試合は続く。ピッチは水たまりでボールが止まる。華麗とは程遠い、がつんがつんの試合だったが、ヒデのパスがゴールを呼び、2-0でペルージアの勝利に終わった。ナナミも何とか状況を打開しようとしていた。豪雨の中でも、とりあえずNのガチンコ2ショットを写真に収める。これを見たくてやってきたのだ。

そして、スタジアム周囲は...川になっていたのだった。

'01-02 SerieA~friendly match~Eldivige 

このシーズン、イタリアでは中田英寿選手、オランダでは小野伸二選手がプレイしている。

約1年の充電(?)の後だけに、二人のプレイを見るため思いきって一週間の旅行に飛び立った。丁度オランダ対イングランドの親善試合も予定されているし、これは良いプランで回れるではないか。

​​

初めてのパルマ、そしてオランダ。荷物にオランダ語の辞書が増える。AirはKLM航空なのでスキポール空港(カジノあり、ビジネスセンター有りの、とても整った空港だった)経由でミラノ・マルペンサ空港に到着。リムジン・バスでミラノ中央駅へ。列車で約1時間半、パルマに到着する。これから4日間のパルマ滞在である。


中田ヒデはPerugiaからPalmaへと移籍していた。試合前日、チケット手配でお世話になったM氏の協力で、パルマの練習場、コレッキオまで足を延ばす。間近で練習が見られるのは公開日のみだ。土曜のこの日は見学は出来ないが、とりあえず時間まで門前にて入り待ちをする。他にも数人の日本人が待っていた。

選手やスタッフが集まりだす。

そして。HIDEのポルシェがぐぐおーーーーーーーーーーーーっと急カーブで門前へ入ってきて、あっという間に駐車場へ消えていった...。

ほんの一瞬の横顔だけだった。かなり、飛ばす...。

選手たちが出てくると、他の日本の人たちと連れ立って練習グラウンドの周囲に張り巡らされた目隠し網(?)の隙間から見学。金網に登ってへばりついている私たちの姿は、きっと滑稽だったと思う。

ハッサン2世国王杯inモロッコ 


W杯王者のフランス、W杯の雪辱を晴らすべくのジャマイカ、W杯自国開催をにらんだ未知の国モロッコ、三カ国のナショナルチームとの対戦が待つこの大会。

未知の国、しかもアフリカという土地だけに、応援ツアーに参加しての観戦旅行となった。6日間で4試合を観戦することができる、意外においしい今回の旅である。(実はヒデが参加するって知って、またまた衝動的に決めた)


映画で有名な都市、カサブランカ。街の一角、コンクリート塀で囲われた小さな広場でサッカーを楽しむ少年、青年の姿を見つける。フットサルって感じかな。整備された芝などなく土埃の舞う中でも、ホントに楽しそうに走る、蹴る。太陽も人もアツイ国、モロッコだ。会場のモハメド5世スタジアムは、観客席がピッチをぐるっと取り囲みコロッセオや円形劇場のそれを思わせる。8万人収容と規模はデカい。スケジュールはフランス対日本、モロッコ対ジャマイカ。中1日で、3位決定戦と決勝戦がある。各勝者が決勝に進み、敗者で3位を決める。

★ フランスー日本

国王付き(?)の鼓笛隊に先導されて選手入場。フランスはジダン、トレセゲ、テュラム、デシャン...そうそうたるベストメンバーを組んでいた。

その相手に早いプレスと豊富な運動量で、日本は攻め込む場面を作っていく。あろうことか、らしさで抜け出した森島が34分に先制!ちょっと目が覚めたフランスはジダンのゴールで同点。が、交代出場の三浦の左アーリークロスにゴール前で合わせた西沢のドンピシャボレーシュートが決まる!(これでレキップ紙の7点をマーク。取られたフランスのバックラインは5点以下の超辛口!)

その時、スタンドでは太鼓のリズムにあわせてモロッコ人が突如歌い始める。

「ホンダー、ホンダ!スズキー、スズキ!」

大合唱。???つまりモロッコでは、日本を象徴するのは自動車メーカーのホンダとスズキであるらしい...。
かなり本気になったフランスは、負傷のジダンに代わって入ったジョルカエフが決めてまたも追いつき、PK戦へと流れ込んだ。4-2でフランスの勝利。勝利は紙一重だった。でも。ユーロ2000目前のために余力を残したフランス相手であっても、日本が90分で勝つことは、まだ出来ない。

★ 日本ージャマイカ+フランスーモロッコ

モロッコ対ジャマイカの敗者、ジャマイカとの3位決定戦。

W杯の雪辱を......と意気込む風潮だったが彼らは当時のチームではなかった。あるいは日本が強くなったのか...?しかし、前半はチャンスに精度を欠いて0点。後半は約10分間隔で城、ヤナギ、カズが決めるゴールラッシュとなった。

スタンドでは日本のゴールが決まるたびに「スズキー、ホンダー」の大合唱である。この時になると私達も一緒にノッた。

結局4-0で日本の勝利。いちおー日本は3位、ということになった。ファイナルのフランス対モロッコは、(まあ当然)フランスの勝利でカップの幕を閉じる。総当たり戦ならばフランス対日本のファイナルだったに違いない。フランスは日本戦よりも戦力をセーブしていて、モロッコはといえば、ジャマイカとの試合では時折サイドからの攻撃が見られる程度で、なんとか1点をもぎ取ったくらいのチームである。(なんと私は睡魔に襲われた)

フランスからもサポーターが多数応援に来ており、日本代表ユニを着ていた私たちはフランス人からユニ交換をせがまれた。日本のプレイは彼らにも好評だった。

モロッコはW杯アフリカ開催時の開催国立候補を目論んでいたのだが、試合後の様子を見ると、はたして運営のもろもろが出来るのかと疑問に思った。

試合が終わると帰りの出口で門締めを食らった。あとで判明したのだが、退場する国王を乗せた車を警備するために退場制限していたという。バスの待ち合わせ時間が迫る私たちはオロオロ。その後一斉に観客が出されたので、スタジアムの周りは8万人近い人の波が秩序なく流れ、ものすごい喧騒の中に放り出された。人波を逆走するとユニをもぎ取られそうになる。

やらないよー勘弁してー!

なんとかバスまでたどり着いたが、ちょっと怖かったぞ。サッカーにアツイのはけっこうだけど、会場整理もいないのでは、君たちワールドカップは無理だよ!

バスで帰る途中にも、道行く人に追いかけられて日本コール。ホテルの前では既に人だかりが出来ていて、なぜか私たちがホテルの人に警備されながら館内に戻るという、おもろいが怖い図式が出来ていた。。


★ パルマVSラツィオ in エンニオ・タルディーニ

パルマのホームスタジアム、エンニオ・タルディーニ。市の中心部から歩いていける距離にある。

散歩を兼ねて徒歩で向かう途中、とあるホテルの前で見覚えのあるパルマの選手を発見。それはすごい偶然だった。そのホテルはパルマのオフィシャルホテルで、チームが試合の日に昼食やミーティングで利用するところである。ちょうど昼食の時間のようだった。

これはチャンスかも!

ロビーでしずしずと待っていると、GKのフレイが顔を見せる。彼はお目当ての選手の一人。

呼びかけようと「フ、フー...」とやっているうちに行ってしまわれた...。

気を取り直して再び待つとカンナヴァーロが登場!ファンサービスいいし大丈夫だろうと、辞書を手に、覚えたてのイタリア語で交渉してみる。

「一緒に写真とって戴けますか?」。

無事にツーショット写真をGET!する。いい人だ~。というか、やはり対応慣れてる感じだよ。

「おい、ちょっと撮って...」みたいに傍の選手に頼んじゃってたりする。


さておき肝心のHIDEも顔を見せたのだが......(TT)実物を拝めただけでもいっか。

​​この日、HIDEはリザーブで、出場はなんと後半わずか5分あまり(ちえーーー)。

相手のラツィオは中盤と前線の息が合わず、クレスポもキレがなくDFに潰されていた。

後半ディバイオのあげた1ゴールを守りきり、2-1でパルマの勝利に終わった。
そして、イタリアを後にし、初めてのオランダへー。

★ 親善試合 オランダVSイングランド in アムステルダム・アレナ

アムステルダム市内のスタジアム、6万人収容のアレナは、ネオンきらびやかな近代的ビルディングさながらのドーム型競技場。アヤックスの本拠地のため、ミュージアムやショップが併設されている。スタンドの椅子が赤、オレンジ、青のコントラストでハートのかけらのような模様に塗られている。オランダカラーを意識している?その装飾がなんだか可愛い。ここでオランダ式"もぎり"をはじめて体験した。ゲート入り口は鉄格子?のようにふさがれ、チケットに印字されたバーコードを門の読み取り機に通す。鉄格子?が開き、人一人分の狭いゲートを抜けると中のスタッフがもぎる。徹底されている。日本のJリーグもこんなんだったら楽だろうな。(無理だろうが)

鼓笛隊のファンファーレとともに選手入場。オランダにはクライファート、ダービッツ、ファン・ニステルローイ...イングランドにはスコールズ、シアラー、コール、ベッカム!(オーウェンは怪我で欠場、残念)と豪華なメンバーが揃っている。ワールドカップへ向けた戦力テスト。とはいえ、このメンツを見られるだけでも幸せだ。
目の前でベッカムがCKを蹴る。ドドドっとダビがボールをインターセプトする。イングランドのFKのチャンス。ベッカムの右足が放った弾丸FKがヘスキーの頭にピタリと合って、ズドンと弾丸ゴール!さすがだ。

アウェーながらイングランド・サポーターの、あの「イングランド!」の重低音がよく響き、オランダのリズミカルな応援歌がまた響く。応援と試合とを、楽しむことが出来た。

★フィテッセーフェイエノールト in ベロロ・ドーム

アムステルダムで一泊した後、フェイエノールトの本拠地、ロッテルダムへ向かう。今回のフェイエ戦、実は出発直前にホームからアウェー戦に変更されたことが判明するという、アクシデント!フェイエのホームスタジアム、ディ・カウプに入ることは叶わなかった。


試合前日、とりあえず練習見学に出かける。練習場はスタジアムとオフィシャルショップを隣接。観戦ツアー者には非常にありがたい所だ。外からディ・カウプを拝み、グラウンドのすぐ横にて見学。フツーに、しかもホーイドンクたちとウォーミングアップやミニゲームをこなしているシンジを見た。こうしてみるとシンジ、すごいな。
以外にも日本人見学者は私一人だった。しかしテレビで見たような顔が歩いている。「めざましテレビ」ワールドキャラバンの取材の方であった(シンジのファンらしい)。

ロッテルダムからユトレヒト経由でアーネムに入る。駅を出ると、目の前のバスターミナルには何台かのバスが止まっている。行き先表示に『ベロロ・ドーム』とあった。どうやらシャトル・バスのようだ。ラッキー♪

そして迷うことなくスタジアムに到着。この試合、手配してもらったチケットには、たまたま?VIPカード(?)みたいなものが付いていた!なので、VIPラウンジにお邪魔してみる。温かいコーヒーのサービスを頂きながら、試合開始を待つ。

フェイエは前半から押され気味で、サイドを突かれて受身に回っていた。後半のチャンス、ゴール前20メートル、中盤からあがってきてフリーになっていたシンジへボールが。ダイレクトでグラウンダーのシュートを一発。右隅に決まった!遠いオランダの地でゴールが見られた!感無量である。

<了>

無料でホームページを作成しよう! このサイトはWebnodeで作成されました。 あなたも無料で自分で作成してみませんか? さあ、はじめよう